さっぽろ喫茶店さんぽ

「最近、喫茶店へ行った?」――ある打合せの席で一人がつぶやいた何気ないひとことから、この企画はスタートしました。確かに、いつ頃からか喫茶店へ足を向ける機会が減っていたのですが、それを生活の中で特に意識したことはありませんでした。
家庭やオフィスで手軽にコーヒーが味わえ、低価格のファーストフード店やセルフ型カフェが台頭する中で「まちの喫茶店」はどうなっているのでしょうか。
今の経済環境から、喫茶店でコーヒーを楽しむ余裕が経済的にも精神的にもなくなりつつあるのかもしれません。
しかし、喫茶店はまちの「ゆとり」とか「間(ま)」なのではないかと思います。まちの魅力にとっても、素敵な喫茶店はなくてはならない存在だし、また多くの大人たちにとってさまざまな思い出の場でもあるのではないでしょうか。
もちろん、環境や顧客側の問題だけでなく、行きたくなる・入りたくなる店づくりをしてこなかった店、ファーストフード店との価格差を埋める何かを提供する努力をしてこなかった店は、やはり淘汰されていかざるを得ないのも現実でしょう。
この本は、そうした現状の中で、大人が落ち着いて一杯のコーヒーを楽しめる店という視点から企画しました。「私の好きな喫茶店」というテーマで、それぞれの店を個人的な理由を全面にだしながら紹介してもらっています。
店の選定にあたっては知人・友人の他、喫茶店関係者に「いい喫茶店を知りませんか」と訪ね回りました。その中には、いわゆる有名店も含まれています。そして、ここに掲載していない喫茶店にも名店がたくさんあることは皆様がご承知の通りです。
たくさんの関係者から貴重なご意見やアドバイスをいただきました。お礼を申し上げます。
また、本当に多くのオーナーが「おいしいコーヒーとホッとできる空間づくり」を目指していることを改めて知りました。
必ずしもご紹介した喫茶店へ足を運んでいただくことだけを目的にした本ではありません。「今度の休日に近所で雰囲気のいい喫茶店を探してみよう」とか「たまには、ちょっと贅沢な時間を」――そんなきっかけになれば幸いです。
はじめに」より)
さっぽろ喫茶店さんぽ
ノーザンクロス 編集・発行
定価:700円 (本体価格667円)
サイズ: 四六判(187×127mm)144頁
発刊日:2001年4月25日
目次
- 喫茶店という商売(宮越 精一氏《カフェ・ノエル店主》)
- 私が喫茶店を始めたワケ(マーク・コーヒー・クラブ店主)
- 『ELEVEN』から『北地蔵』『地蔵商店』へ(日比 三裕氏《北地蔵、地蔵商店店主》)
- 喫茶店という「空間」を創る(今 映人氏《今設計》)
- プロが教える”ワンランク上”の珈琲講座(協力:岩本 豊氏《岩本珈琲店店主》)
- 「ママ」と呼ばれて五度目の春(佐藤 映子《マープル店主》)
- 私の好きな喫茶店(※掲載喫茶店)
[中央区]可否茶館 時計台店
ロックフォールカフェ
珈琲店ベルン
カフェ・ド・ノール
ホールステアーズカフェ
コーヒーの店・トップ
未来
あかねや
菊地珈琲
カフェバンカム918
涅
円山茶寮
茶房 森彦
画廊喫茶 季羅
札幌ろいず珈琲館 旧小熊邸[白石区・豊平区・清田区・北広島市]
岩本珈琲
さっぽろ珈琲工房
夢川美
阿毘達磨
阿部珈琲館
カメラ懐館
トミー館
カフェ・ノエル
エクレシア
トゥー
シーダーズ・カフェ
茶房 まつ風[東区・北区]
珈琲舎ちんちら
岩田珈琲店
豆蔵珈房 宮田屋 東苗穂店
ターフェル
珈琲専科 パイン舘
フラッグスタッフ カフェ
独多日
Keef[手稲区・西区]
洋菓子工房 べんべや
メレーズ
北都館
茶房 伽羅
サッポロ珈琲館 本店
『リヒト珈琲』の名をつなぐということ(襟立 稔規氏《リヒト珈琲店主》)