旧国鉄富内線富内駅施設(3件)

■概要・見所
◆旧国鉄富内線富内駅プラットホーム/石造・面積600u
◆旧国鉄富内線富内駅構内線路/木製枕木、道床バラスト、土路盤
◆旧国鉄富内線富内駅舎/木造平屋建、鉄板葺き、建築面積91u
 富内駅関連施設の3物件は、いずれも1923(大正12)年の建造物です。富内駅は、本来鉱山開発のために建設された金山線の駅です。
 富内駅プラットホーム」は、2段の石積みでできており、ホームの延長は75mあります。「富内駅構内線路」は、北海道鉱業鉄道が購入したベルギー製レールや道内各地から転用されたドイツ、アメリカ製レールなどが保存されています。「富内駅駅舎」は、木造平屋建てで、待合室・事務室・宿直室の標準的な施設と、転轍機操作所が残されています。
 現在、富内地域では、住民の方が駅舎の維持・管理・イベントなどに取り組んでおり、駅内部には当時の鉄道器具やポスター、看板などが保管・展示されています。
 映画「鉄道員(ぽっぽや)」でも使用され、話題を呼んだ施設です。

【産業遺産/北海道産業考古学会会長・山田大隆】
◆旧国鉄富内駅ヤード
(鉄道)穂別町は、林業、炭鉱に加え、1943(昭和18)年に八田鉱業他10鉱山で、国内の80%を産出したクロム鉱の主産地で、この開発用に20年に旧国鉄富内線が作られた。この線の沼の端と苗穂駅間が86年廃線後発展してJR千歳線になった。富内駅はその後町起こしの拠点で保存利活用、毎年9月15日に宮沢賢治構想全国銀河鉄道村イベントで有名である。駅校内に駅舎設備、1887〜1922年導入ドイツ、ベルギー、米国製レールがある。
旧国鉄富内線富内駅施設(3件)の写真

旧国鉄富内線富内駅施設(3件)の写真

●所在地〒054-0200 勇払郡むかわ町穂別富内81-1
●その他問合せ先[名称]むかわ町教育委員会
[住所]〒054-8660勇払郡むかわ町美幸2丁目88番地
[TEL]01454-2-2484
●文化財の指定登録有形文化財
●備考 [写真出典]北海道大学建築史意匠学研究室
※平成18年3月27日の鵡川町・穂別町の合併により記載内容に変更のある場合があります。