知る、愉しむ、創る。ホッカイドウ・マガジン「カイ」

カイ│KAI〔WEB版〕





カイスタッフブログ


3月
10







北海道根室産「花咲がにラーメン」である。塩味である。根室商工会議所青年部推奨なのである。360円(?)である。駅前の物産店で根室名物「オランダせんべい」とともに買い求めた。

面倒な理屈はいらない。味は悪くない。悪くはないのだが、完成した(といっても4分まっただけですが)写真を見ていただければ分かるが、本品の主役であるカニの殻が細かく割れている。で、麺をズルズル~っ、スープをズズ~っとすするたびに、この小さな破片が口の中に入ってきて何ともいえないわけです。ハイ。

根室といえばカニ。それはもう、その通り。それを活用したお土産商品の開発。それもそうでしょう。札幌あたりじゃ、観光客がカニやらホタテが入った北海海鮮ラーメンなんぞを高い料金で食べている。ならば、花咲がにのカップ麺を作って売ろう。これも至極当然の流れだろうと推察いたします。

しかし、詰めが甘かった。せっかくカニエキスのきいたスープも、いくつもの殻の破片と闘いながらでは美味しさ半減どころか、もうやってられん!となりました。根室商工会議所青年部の皆さん、ぜひ改良版を切望します。

この詰めの甘さをなんとか――なんだか自分のことのようでいささか切ない。

3月
09

今度のカイ春号(4/20発売)では、旭川市博物館の瀬川拓郎副館長が大きく登場してくださる。旭川市博物館は2008年11月のリニューアルによって、最もアクチャルに北海道史を探求するミュージアムになった。記事の内容はどうぞお楽しみにしていただきたいが、瀬川さんに聞いた数え切れないほどの興味深い話の中で、番外編的なネタをひとつ。
同館には縄文時代から擦文時代の人々の暮らしを再現した魅力的なジオラマがいろいろあるのだが、実はそのほとんどが瀬川さんの手作りだという(これがコストカットに大きく貢献したことはいうまでもない)。恐るべし。手仕事も学芸員に重要な仕事なのだ。

ジオラマといえば、最近買ったデジカメについている「ジオラマモード」。これがなんともおもしろい。シャッターを切るだけで、ほらこの通り。実際の風景よりもうっとり眺め入ってしまうのはなぜだろう。この嗜好に性差はあるのだろうか。その議論の入口は、フェティシズム? あるいは人形愛? それとも「縮み志向の日本人」(イー・オリョン)?
こんど瀬川さんに聞いてみたい。

札幌JRタワーでもっとも有名なアートワークのひとつ「direction」(菊竹雪)を、ジオラマモードで撮ってみた。

3月
08

こんにちは。
きょうの札幌は寒いながらも晴れていて気持ちがいいですね。
自宅近くにある保育園の園庭では、園児が雪のなかでワイワイ遊んでいました。

しかし、その天気を外で思いきり楽しむことができない難病の子どもたちがいます。
本誌(第2号、5号)でも取り上げていますが、その難病児を支援する「そらぷちキッズキャンプ」という取り組みがあります。
その「そらぷち」さんが、今月札幌にてフォーラムを開催されます。
この取組みを多くの方に知っていただきたくご案内いたします。

■概要
題名:難病の子どものQOLを考えるフォーラム
日時:3月22日(月・祝)13:00~16:00
場所:札幌医科大学

くわしくはこちらをご覧ください→札幌フォーラムチラシ(PDFファイル)

3月
08

1986年に廃校となった飛生小学校の姿がそのまま生きている「飛生アートコミュニティ」



カイ春号(4/20発行)の取材で、白老町字竹浦の飛生(とびう)アートコミュニティに、彫刻家国松希根太(きねた)さんを訪ねた。飛生アートコミュニティは、1986年に希根太さんの父である國松明日香さんをはじめ、勝見渥、伴節夫、伴百合野、田中照比古らの各氏によって立ち上げられた芸術家たちのコミューンだ。前身は、戦後開拓の地に作られた飛生小学校。そこがいま、2世たちを中心にして新たな展開を活発に志向している。

別の話だが、札幌市の駅前通地下通路工事の現場を取材したとき、駅前通に新たに植えられる街路樹(中央にオオバボダイジュ、歩道にニセアカシア)について聞いた。とりわけ印象に残ったのは、新たに札幌の顔となるべく準備されているオオバボダイジュに、入念に「根回し」がされていることだった。

根回しとはもともと、会議の前の裏工作のことなどではなく、大きな樹木を移植するために欠かせない方法だという。樹木は種類や樹齢によって、植え替えても活着がむずかしいことがある。そこで、移植後の活着を確実にするため、移す1、2年前に、掘り上げる部分の外側を円形に掘り、太い根を一部切断するか環状に剥皮(はくひ)をしてから埋め戻しておく。こうして根に刺激を与えておけば、幹の近いところに細い根が多く発生して、新たな環境でちゃんと生きていけるようになるのだ。

飛生アートコミュニティは、およそ四半世紀の時間をかけて次の世代が新たな活動を形にするに至った。

昨今道都では、「札幌ビエンナーレ」というアート事業が立ち上がっている。その中身についてはここで安易に語れるものではないが、国松希根太さんと話をする中で、この「根回し」のことが思い浮かんだ。

札幌ならではの何ごとかを成し遂げようとすれば、サケ漁を中心としたいかにも札幌らしい擦文期の人々の営み(およそ千年前)からの構想が必要だろうし、殖民都市の成り立ちをまさぐりながら、例えば今田敬一の「北海道美術史」(1970)を21世紀のいまどう読み込み、読み換えていくかも問われるだろう。それが、時を急いて移植される感もある「来るべきアートの祝祭」のための、大切な「根回し」の一部になるにちがいないと思う。

3月
01

週末、所用で両国の親戚宅へ行った際に、すこし足を延ばして川越の蔵造りの町を歩いてきました。

江戸時代の町家をいまに残す川越市は、
「重要伝統的建造物群保存地区」や「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれていて、
どっしりとした造りは迫力があり、なるほど納得な景観でした。


赤でお馴染みの郵便ポストも、
景観を配慮して“蔵色”に。


途中のお漬物屋さんに、本物よりも迫力のある大根の人形を発見。
名は、“大根次郎”ってところでしょうか。


この日は時間もない上に寒く、あまりゆっくり歩けませんでした。
こんどは暖かいころにゆっくりと散策してみたい町でした。

2月
16

今日も中島公園へ行ってきました。

目的は北海道立文学館で開催中の『藤倉英幸と旅のイメージ』展。

本誌「カイ」に携わる編集者・ライターの北室かず子さんも関わっている展覧会です。

そして導入は栗谷川健一氏のポスター群です。グラフィックとアートの見事な融合、確か戦前の作品もありましたが、どれもが新鮮に映ります。そして藤倉英幸氏の作品へ。ここでは作品紹介のみならず「THE JR Hokkaido」誌のこれまでの蓄積と平行して進んでゆきます。

藤倉氏の原画を見るのは初めてで、貼り絵を間近で見るとかなり興奮します。時間に余裕を持って行った方がよいと思います。

他にも編集の過程や生原稿の展示、誌面の各コーナーごとに使用された原画イラスト、写真、絵画など盛りだくさんで、非常に興味深く楽しく観ることが出来ます。ひとつの展覧会でたくさんの展覧会へ行ったような気分にさせてくれました。会期は3月22日まで 詳しくは下記ホームページで

http://www.h-bungaku.or.jp/exhibition3/2009/hujikura.html

2月
10


先日、本ブログで佐藤さんより紹介のあったアートガイド『札幌アートウォーク』。
その本を題材にした美術講演会「札幌、アートの旅」 が
2月27日(土)14:00~ 道立近代美術館で開催されます。(聴講無料)

これは、著者である本誌ライターの谷口さんと写真家の露口さんが、
『札幌アートウォーク』のなかで紹介した作品で、その表現に潜む札幌の歴史や風土との関連性などについてのお話しです。

作品は、公共的な施設に設置されたものなので、
もしかしたらみなさんの身近にあるアート作品のお話が聞けるかもしれません。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

2月
04

「誌面連動コンテンツ」として、本誌で紹介したところを地図に落とした『カイMAP』をアップしました。

いまは発売中の6号分のみ表示しているのでマッピングしているピンは一色ですが、
今後は号ごとに色を変えます。バックナンバー分も近日中に加わえる予定です。

ひとつずつ色が足されていって、どんな北海道地図になるのかたのしみです。

2月
03

節分なので正しく恵方巻きを食べてみた。
 
札幌ファクトリーの回転寿し屋のを買い
調理師免許を持つアシスタントに美しくカットしてもらう。

 
包丁は誰が買ったのやら「周 富輝」と銘打っているやつです。


ホントはご利益が薄まり、良く無いのでしょうが
現実的に太巻き一本をイッキ食い出来ないので、半分をお裾分け。
残したらもったいないですからね。
 
 
一応、ネットで今年の恵方を調べると
西微南・・・厳密には西南西とも違うらしい。
 
めんどうなのでスタジオの中で
西と南の間っぽい方角、だいたいあの辺りだろう、の方向を向いて
丸かぶりしました。 アシスタントが。

無言で願い事を思い浮かべつつ、丸かぶりが作法のようですが
知らなかったので…
さんざんムダ口を叩きながら適当に食べてしまいました。
 

 
なにか良いことがあるといいなぁ。
 
半分こしてしまったので、ご利益も半分かもしれません。
 

 

1月
31

昨年12月19日『札幌アートウオーク』刊行トークイベントは記憶に深く刻まれるものでした。そしてこの本を読むことでアートへの想いが膨らむのです。

断片的なアートの紹介本とは大きく違います。札幌の深い史実や水系が誌面の中に美しくながれ、いまの札幌とかつての札幌の情景がフェイドイン・フェイドアウトしながら、ゆっくりと積み重なっていきます。同時にさまざまな時代の流れの中で生み出されたアートが作家のバックグラウンドと交差し、その存在理由がいろいろな角度から立ち上がってくるようです。

「アートがもたらすのは、人間の認識や感性の底や隙間にあるはずの何かへの気づき」という著者のことばに、作品自身がこれまでまとっていた意味から解放されていくようで、ゆえに読む側にも自由な発想や気づきを与えてくれます。

それは現実という概念を飛び越え、いまに新しい感覚を呼び起こします。本書を読み終え、人もまばらな中島公園の雪原を散歩しました。1958年北海道大博覧会が行われたこの場所で、遠くにそのざわめきが聞こえるようでした。それは自分にとってまさに「気づき」で、アートと直結する何ものかだと思えたのです。いい表わすのが難しいので是非みなさん『札幌アートウオーク』を体感してください。本書自体がわたしにはアートです。今日は田上建築の城下医院の前を散歩してみました。


『札幌アートウオーク』

本誌『カイ』のライターでもある谷口雅春氏とフォトグラファー露口啓二氏の共著。ブックデザインはエディアワークス佐々木正男氏によるものです。(北海道新聞社刊)