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木島平村検討会(3)報告

カテゴリー:地区検討会 ¦ 木島平村(長野県)

 平成20年2月23日(土)、木島平村モデル地区検討会(第3回)を開催しました。その模様をお知らせします。

概要

1.日時:平成20年2月23日(土) 14:00-16:00
2.会場:ホテルパノラマランド木島平 多目的ホール
3.参加者:検討委員2名、関係機関、事務局など
4.議題:
(1)第2回検討会の議事内容の確認について
(2)第2回調査検討委員会の報告について
(3)健康長寿観光フォーラム(仮称)の開催について
(4)モデル地区調査報告の構成案について
(5)モニターツアーの報告について
(6)健康長寿観光の展開方策について
(7)健康長寿観光のあり方と展開方策について
(8)木島平村における健康長寿観光の展開方策について
(9)その他

こんなご意見が出ました

モニターツアーについて

1)総括
・ツアー趣旨に賛同して参加者が集まったことは意義がある。木島平について、今回の参加者から口コミで全国に広がっていくきっかけにもなる。
・ホテルでの食事は、地元の素材を活かしたもので、品数や味覚の点でもレベルが高いものだった。地産地消や郷土食ということに対して、参加者から感激の声が上がっていた。食と講義の内容がマッチできて良かった。
・参加者は、健康長寿というテーマに賛同して参加したため、スキー場の隣のホテルであるにも関わらず、特にスキーをしたいという声も上がらなかった。こうしたツアーが成立しうるということを示しているのではないか。
・木島平の素材が、どう健康長寿観光の資源となるのかというマッチングに苦労した。健康長寿と木島平を結びつけて帰っていただければ、成功だったのではないかと思う。

2)概要
・平成20年2月20日(水)-23日(土)3泊4日で実施。
・参加者は、全体14名(一般ツアー8名、日帰りツアー6名)
・日帰りツアーとは、地元参加者で、興味のあるプログラムに参加する宿泊を伴わないもの。
・男女各7名、兵庫、東京、栃木、富山、長野、新潟、飯山(日帰)

3)内容
・健康をテーマとしたプログラムとして、「健康チェック」や「健康講座」を実施。
・体験プログラムとして、「郷土料理」や「和紙」づくりなどを実施。・郷土料理体験、健康チェック、健康講座、民話聴講などのメニュー。

4)参加者の声
・「日ごろ病院に行く程度ではないものの、健康や身体について気にかかっていたことを聞くことができてよかった」と、健康への気づきとなったとの声が多かった。
・みなさん丁寧に説明・指導してくださったため、参加者からは「おもてなしの心」に触れたと好印象であった。
・「個人で観光に来てもなかなか体験できない」との声や、地元参加者も「地元だからこそ、なかなかこのような機会はない。本ツアーが知るきっかけとなった」との意見があった。
・宿泊施設での夕食は、地元食材にこだわったメニューを提供していただき好評であったが、料理の全体量が多すぎたとの声があり、品数は多く、一品は極少量がよい、少量であっても目で楽しめるとよい、との参考意見もあった。
・ホテルもよいが、3泊ある場合、1泊は民泊や廃校など(宿泊施設として整備されている)に泊まり、自炊をするのもよい。
・安く宿泊できて、体験プログラムがあるとよい。
・そのほか、田植え時期に来て、農家などに民泊して一緒に種まきをし、収穫時に再訪する企画があるとよい。・今回のツアープログラムはどれも面白かったし、知識も得ることができたが、スケジュールがタイトだったので、もう少しゆったりと過ごせる時間もほしいという意見が多かった。

木島平村における健康長寿観光の展開方策について

1)展開方策の基本的な方向性について
・木島平の「温泉」と「雪(スキー)」という資源を、一つの方向性として入れられないだろうか。全国各地の市町村でも、温泉やスキー場を持つところは多いが、多くの場合、その活用に困っている。木島平が、そうした地域の先駆けとなり、道筋を示すことを目指したい。
・ATAは、観光需要の地域側での受け皿となる組織であるが、そうしたことを村の人にも理解できるような形で示して、進めていく必要がある。来年度の4月からは、この調査結果を元に、具体的に地元で動いていけるようにしたい。
・木島平村では、2月1日から「い?なか交流館」というサイトを立ち上げ、現在、試験運用期間中だが、今後、観光宣伝・PRとともに、農産物の流通にも活かしていく予定である。

2)郷土食と健康について
・木島平村では、全国でも珍しい「有機の里推進係」を設置し、村をあげて有機農業を推進している。米や雪融け後のアスパラガスの美味しさなど、活かしきれていない食の魅力はまだまだ沢山あり、もっとアピールしてもよい。

3)地産地消のしくみづくりについて
・地産地消について注意すべき点は、たとえモニターツアーで地元の食材が出せても、それを恒常的に一般のホテルや旅館などで出せない場合が多いということである。持続して地産地消にこだわるのであれば、地域での仕組みづくりが必要になってくる。
・宿泊施設には、コスト高を嫌ったり、逆に安いイメージを嫌って、地産地消に消極的な経営者も多い。一つの解決策として、泊食分離は有力な手段であり、地産地消の飲食施設を増やし利用してもらうことが考えられる。

4)医療との連携について
・医療との連携を打ち出すのはよいが、旅行商品にコスト高として反映される可能性がある。
・ただし、健康長寿観光をテーマとした場合、参加者は医療対象となる病人ではなく、ある程度健康で旅行ができる元気がある人であり、医療機関が前面に出るのはむしろ違和感がある。
・旅行中の万一のケガ・病気などに対応できる仕組みは、観光地として当然のものとして必要である。旅行者へも安心感を与えるものである。
・長野県ではドクターヘリの活用に力を入れ、その体制が整いつつある。
・医療体制の充実は、観光に限定されない地域自身の問題である。緊急時に旅行者も地元の人と同様の医療サービスを受け入れられる仕組みをつくることが重要である。そうした機能も、ATAが担うべきものと考えられる。

日時: 2008年03月08日 19:57 | トラックバック (0)

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