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宮古島市検討会(1)報告

カテゴリー:地区検討会 ¦ 宮古島市(沖縄県)

 平成19年10月31日(水)、宮古島市モデル地区検討会(第1回)を開催しました。その模様をお知らせします。

概要

width="250" 1.日時:平成19年10月31日(水)14:00-16:10
2.会場:宮古島市 上野庁舎 2階大会議室
3.参加者:検討委員5名、関係機関、事務局など
4.議 題:
(1)調査全体の趣旨、目的、内容、進め方について
(2)モデル地区調査の内容、進め方について
(3)モニターツアーの実施計画について
(4)健康長寿社会に資する新しい観光のあり方について
(5)その他

こんなご意見が出ました

宮古島の特徴について

・宮古島の魅力は、海、太陽、温暖な気候、豊かな土(カルシウム豊富)から作られる食材である。
・平坦な地形で山がないことから、島全体に陽光が届くため「ティダ=太陽の島」と呼ばれ、平坦な土地は、高齢者の滞在にも向いている。 
・地域で旅行商品を作る際には、一年を通じて打ち出せる明快な軸が必要。そうしないと一過性のものになってしまう。
・宮古島は小さい島だが心が寛大である。思いやりの気持ち、おもてなしの心がある。
・沖縄県内で考えると、本島や八重山は周遊型観光に適した資源があるが、宮古島にはほとんどなく、滞在型観光に適した地域だと言える。
・宮古の草はほとんどが薬草であるので、散策しながら摘み取ることができる。

宮古島観光の現状について

 width= ・沖縄県は周遊観光が中心で、県の実態調査によるとリピーター率が7割だが、滞在日数は減っており、滞在・参加・体験型の観光創出が課題である。しかし、一方では、リピーターの中でも訪問回数が増えるほどに滞在日数が増えているのも現状である。
・山形県や福島県の町と行った交流体験では、滞在中に高齢者の血圧が下がるなどの効果が得られた。屋外に閉じ込められている雪深い地域の心身両面のストレスから開放される宮古島滞在は大きな効果が期待できる。
・「さるかの会」では、去年より修学旅行生の受け入れをし、一緒に農作物を収穫、調理するなどの交流もしている。民泊では、大皿を置いた食事を通して、競争力、思いやる心(取っておいてあげようというやさしさ)を養うことができると考えている。
・毎年、高知と秩父の養護学校が卒業旅行として宮古島を訪れ、3日間のトライアスロンに挑んでおり、地元でも応援している。このようにハンディを持った方を受け入れることは、宮古島の健康長寿の島としてのイメージを高めることにもなる。

リピーターを増やすためには

 ・地元の人と交流する機会を増やし、居場所の提供を行う。(心身ケア、スポーツ、陶芸などの体験プログラムにおいて、地元の人と交流する場を設け、体験だけで終わらないようにする)
・島で見つけた生き方を都会の生活の中でどう活かせるかといったことまで視野に入れた観光を提供していく必要がある。そこから長期滞在、さらに移住につながることも考えられる。
・地域の特産物がインターネットで購入できるようになったため、その土地に訪れることが少なくなった。また、他地域に似たものがあるようではそこの魅力は続かないので、地域固有のものを見つける必要がある。

こらからの宮古島観光のあり方

・体験観光が増え、観光関係者以外の住民とのふれあいが増えたことは良いが、需要が増えた場合、対応できなくなる可能性がある。住民の本業に迷惑がかからないように両立しながら、双方にメリットがあるようなしくみづくりが必要である。また、安全確保等の受け入れ体制を細部までしっかりと詰めることが必要であるとともに、サービスの品質管理が必要である。
 width= ・大企業が大資本を用いて強引に観光開発を行い、ブームが去ったら離れて行くという構図ではなく、長期的な視点を持ち、次世代の子供たちのために、島を破壊しないように配慮し、島のアイデンティティを残すような観光地づくりが必要。
・旅行会社が一方的に企画した旅行商品を受け入れるのではなく、地元発の観光商品を提供できるようにすることが望まれる。そのためには、様々な地域資源や活動のマネージメントなどを行い、地元から発信できるような地域主体の組織が必要になる。
・宮古島は地下ダムを造り、限られた水を最大限活用して水との共生を果たしている。これを健康長寿と絡めた観光を考えたらよいのではないか。ただし、島の農業やゴルフ場の農薬の問題には注意する必要がある。
・沖縄は長寿県であったが、昨今、食生活スタイルの変化に伴って沖縄の伝統的な食が崩壊し、平均寿命が著しく低下した。伝統的な食へどのように戻すかが課題である。また、宮古島を長寿というイメージでアピールするなら、住民も健康長寿でなければならない。
・今回のモニターツアーは健常者が対象であるが、将来的には障がい者が参加できるようなケアできる体制を検討したらどうだろうか。宮古島のイメージアップと他地域の観光との差別化の切り口になり得る。

認知症予防モニターツアーについて

・城辺地区はウォーキングしながら食材集めをしたい。
・旅行(非日常)で脳を使うことは、日常と比較してより認知症の予防ができるということが事例としてある。
 ・「認知症予防」や「健康」を切り口にして宮古島をアピールする場合、科学的データや学術的な裏づけが必要ではないだろうか。一度、事件や事故があると長年積み重ねたイメージも一瞬で崩れてしまうため、慎重さも必要である。
・経験則で良いと言われることも重視しながら、一方では科学的にきちんとしたデータを基にして健康づくりに貢献できる仕組みづくりが必要。

日時: 2007年11月09日 16:38 | トラックバック (0)

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